先祖から受け継がれること

洗剤の組成開発に行き詰まった。
私はなぜ洗剤を作ろうとしているのか分からなくなってしまった。

事業パートナーのK君に相談した。
するとK君が良いことを教えてくれた。

「そういう時は、初心に返る。初心とは
先祖のことだよ。先祖が今までどういうことをしてそれを後世に受け継いできたのかを再確認すること。インディアンも
アラスカ民族も、アイヌ民族も生活において大切なことを後世にバトンタッチしていくことが最高の幸せなんだ。それを真ん中に置けばブレない。」

私はルーツを再確認した。

私は愛媛県生まれで家系簿を見ると17代目にあたる。少なくとも江戸時代初期の1600年くらいから血を引き継いできた。

私の先祖は醬油屋を営んでおり
大豆を麹菌で発酵させ、塩を入れて熟成させるという仕事を代々後世に受け継いできたのだ。

しかし曾祖父の寅吉は
一生遊んで暮らしたため、お金もなくなり、土地も全て売りはたいてしまったのだ。

醬油屋は無くなってしまったが、
私の血の中のDNAの配列に
この動作を好むということが刻まれているのは事実なのだ。

自然のもの、液体、粉体、微生物、
それを混ぜる、発酵させる、熟成させる
動作である。

先祖は醬油を作ってきたが、
違う形であれ、やる内容はさほど変わったものでは無いことを、
K君の助言により再確認した。

無意識に行き着いた微生物による発酵が

結果、先祖も同じようなことをしてそれを生業としていた。この一致が

ブレない部分なのだと。

私は先祖に感謝した。

私の先祖が醬油を作っている光景を想像した。あーでもない、こーでもないと考え、見えない麹菌に感覚を研ぎ澄まして発酵を手助けしている姿。大きな樽を置き、その中に熟成された醬油を大きな棒でかき混ぜている姿。

味を確かめ、発酵の具合、旨味を確認、

最高の醬油を作るため一つ一つの作業を無駄なく慎重に行っている姿。

その日の天候や温度の管理、腐らないようにするためのアイデアを絞り出す姿。

醬油を瓶に詰める姿。

醬油を店先で売っている姿。

先祖がいなければ

そもそも私はここにいない。

そして悩んでいるわたしに

そっと手を差し伸べてくれた。

塩か!塩だ!

醬油は塩分によって防腐されている。

なぜ私は今まで塩分による簡単な防腐を試みなかったのだろうか。

先祖が教えてくれた。塩だよと。

例え失敗に終わったとしても

私はその行為が先祖代々受け継がれていることに喜びを感じた。

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