日本人は元々SDGs

SDGs。

人類が生きていけるために必要な17の目標。

 最初に聞いた時にそうだよねと思ったが、何か引っかかる部分があった。 

そう、昔の日本人は元々SDGsの精神であったということだ。 自然に身を合わせる精神。

一見ゴミの様なものでも何かに使えると取っておく勿体無いという精神。 

 服が破れてたらお母さんにつぎはぎをしてまた着る。物を大切にしてきた。 

 家は木と畳で作られ、全て燃える物。私が事業を行うために購入した古民家は元々山の上にあった家を宮大工の家主が一度バラバラにして山の下まで降ろして 1人で再度組み立てたという。 

大変な作業だ。でもご主人はそう選択したのだ。 

綺麗とは何か? 

清掃業を営んでいる私たちにとってはこの感覚が大切だか、 新品がキレイと言う感覚は真実なのか。新品はやがて劣化してきて、劣化したものに価値がなくなるという考えだと、ゴミになってしまう。 

 日本建築は逆である。有名なお寺をみんながキレイといって観光にいくが、その感覚は新品がキレイという感覚ではない。

 ダメージングされたものを大切にメンテナンスしたそのものの歴史を感じ、汚れがつこうが、劣化しようがそれが味となり美しいと感じる。 

古民家も 宮大工のご主人がバラバラにできるということは、元々この家は一度バラバラに出来る様に作られた家なのだ。バラバラに出来なかったらゴミになってしまう。壊してゴミにしてまた新しく立て直すという現代の構造だ。

 ご主人は前の家で出た端材は屋根上に残してある。いつか何かの時に使える様にと。

 屋根上にこれらの端材を上げるだけでも大変なことである。しかしご主人はこれをゴミと思ってないのだ。 

 日本建築は至る所に遊びを設けている。襖には絵が描かれており、ガラスには和柄の模様。夜になるとガラスの模様が月明かりに照らされ浮かび上がる。それを見ながら寝るのだ。

 畳は柔らかい。適度に水分を吸収して蒸発させてくれる。 畳は剥がすことができて、外に持って行って天日干しすることができる。

テーブルやイスではなくて畳の上に座ってごはんを食べる座卓スタイルが日本人である。どっちが気持ちいいかというと日本人は座卓だと思う。歴史的にずーっとそうだったのだから、それが気持ちいいということは血に入っているだろう。

日本はドアではなくて、引き戸。引き戸は素晴らしい。左右どちらにも開けれるし、外すこともできる。開閉が左右なので、ドアの様に間を取ることがない。

玄関は元々人と会話をして楽しむ場所。

だから広くとってある。今は部屋の中をいかに広くするかということが最優先されているため、

玄関をできるだけ狭くする、玄関=靴置き場となっている。

 昔の日本人、おばあちゃんやおじいちゃんから私たちは本当の日本人の精神を受け継ぐこと、それを実行することがSDGsに繋がるのではないだろうか。

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